サジェスト汚染とは?発生した原因と被害にあった時の対処!

皆さんはサジェスト汚染という言葉を聞いたことはありますか?

アクセス数やクリック数にも大きな悪影響を与えるサジェスト汚染は適切に対策を行わないと、経済的な風評被害や個人や会社、店舗の信頼を失う原因となりえます。

この記事ではサジェスト汚染が何なのか、もし発生した場合の対策方法や放置しておくとどのような危険があるかを詳しく紹介します。

サジェスト汚染ってなに?

サジェスト(suggest)は、「提案する」「示唆する」という意味がある英単語です。

検索エンジンで特定のキーワードを検索した時に、そのキーワードに関連するキーワードが表示されます。この表示される候補のキーワードにネガティブワード(評価を下げてしまうワード)が含まれてしまうことをサジェスト汚染といいます。

事実の情報がサジェストされる場合は仕方がないとして、中には事実無根の情報までもがサジェストされることもあり、サジェスト汚染が原因で大きな被害に繋がることがあります。

サジェスト機能の仕組み

サジェストは検索エンジンやECサイトなどが提供している一般的な機能です。検索ユーザーが特定のキーワードを検索した際に、検索エンジンが「ユーザーはこんなことを知りたがっているのかな?」と考えて、ユーザーにより役立つであろう情報を表示します。

試しにGoogleの検索エンジンで「SEO対策」と検索すると下記のように表示されます:

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しかし、サジェスト汚染されると下記のように表示されます:

キーワードの例:「喫茶店ツリー」

・喫茶店ツリー 接客態度悪い
・喫茶店ツリー 高すぎ
・喫茶店ツリー ぼったくり
・喫茶店ツリー 料理 まずい

サジェスト汚染の原因を知ろう

検索エンジンがどのような基準からサジェストするキーワードを選んでいるのか、明確な基準は明かされていませんが、Googleの場合は「キーワードの検索ボリューム」そして「検索ユーザーの位置情報」を基準にサジェストするキーワードが決定されているといわれています。

例えば、大阪にいる時にランチと調べるとサジェストには「ランチ 大阪」や「ランチ 梅田」というキーワードが表示され、検索結果には大阪にあるランチを提供しているお店が表示されます。
いくつかのパターンが存在するので紹介します。

ネガティブなワードと組み合わせて特定のキーワードが検索されている

分かりやすくお伝えすると、サジェストされるキーワードというのは、多くの検索ユーザーがこれまでに何度も検索されたもの。ですから、サジェストでネガティブなワードが現れるということは、「キーワード + ネガティブワード」ですでに多くのユーザーが検索しているということです。

意図しない関連性からサジェスト内容が変化する

意図しないキーワードとの関連性がサジェストにあらわれることもあります。

例えば、サジェスト汚染ではありませんがこのようなことがありました。

戦国時代に活躍した武将の名前を使用したゲームが爆発的にヒットしたことで、実際に存在した歴史上の人物の名前を検索するとゲームのキャラクターの検索結果やサジェストが大量に表示され、本来の人物に関する情報を見つけるのが困難になってしまいました。

上記のようなパターンであれば、検索結果やページ内容を確認することで検索ユーザーの誤解を解くことができますが、サジェスト汚染の場合は判断することが難しくなります。

悪質ないたずらによるサジェストの操作

上でも説明しましたが、サジェストで表示されるキーワードは多くの検索ユーザーが実際に検索したキーワードが表示されています。

個人や企業、店舗などに恨みを持っていたり、悪意のある検索ユーザーがネガティブなコンテンツを大量に作成するか、もしくはネガティブワードを含んだ企業名や個人名で何度も検索を行うことで、検索エンジンに「キーワード + ネガティブワードは需要がある」と錯覚させることで理論上は可能です。したがって人為的にサジェスト汚染を引き起こすことは誰でもできると言えます。

しかし、絶対に遊び半分で試したりしないでください。事実無根の情報をネット上に流すことは名誉棄損行為です。

サジェスト汚染を放っておくとどうなるか

一度サジェスト汚染が発生してしまいネガティブワードが表示されると、その状態が長く続くことになります。

一般的にネガティブワードは目が付きやすく、ポジティブワードよりクリックされる傾向にあります。したがって、サジェストのネガティブワードをクリックして検索するユーザーが少なくならない限り、検索エンジンは「ニーズがある」と判断して、よりサジェストで表示されやすくなるという負のスパイラルができあがります。

ネガティブなイメージが根付いてしまうと、サジェスト汚染を解決できても、信頼や損失を取り戻すのに大変な時間と手間がかかることになります。

こうなってしまえば、サジェスト汚染はどんどん強化されていくので、放っておくなんてことを言っていられません。被害が大きくならないためにも迅速に対策を行うことが必要です。

サジェスト汚染のやり方 ※真似厳禁!

サジェスト汚染は大きな被害を生む原因になりますが、やり方はとても簡単で誰でもできてしまいます。ネガティブワードがサジェストに表示されることが大きなポイントになります。

サジェストに表示されるキーワードは、普段から検索エンジンで検索する際、頻繁に使用されるキーワードとなります。そのため、手動やツールで検索キーワードとネガティブキーワードを同時に使用したコンテンツを様々な場所で書き込むことがサジェスト汚染のやり方になります。

ツールを使用したサジェスト汚染の方法

サジェスト汚染が流行った頃には、サジェスト汚染を行う目的だけのツールが存在しました。

文章ジェネレータ

現在は存在しませんが、文章ジェネレータというサイトが存在しました。このサイトでは、検索キーワードとサジェスト表示させたいネガティブなキーワードを選択していくつかの条件を設定すると、大量のキーワードを生成できました。生成した大量のキーワードを検索される数が多い大きなサイトに書き込めば簡単にサジェスト汚染を起こせたので文章ジェネレータを愛用していた人は多かったでしょう。

botや2ch自動まとめサイト

twitterのbotや自動まとめサイトなど定期的に更新されるツールを使用して検索エンジン上に大量に検索キーワードとネガティブキーワードを生成すれば、何度も作業しなくても簡単に拡散出来て閲覧数を増やすことができます。

手作業によるサジェスト汚染の方法

サジェスト汚染を起こすには、1人で数回検索数の多いサイトに書き込むだけでは無理です。2chやYahoo知恵袋のように検索数が多いサイトで大量に検索キーワードとネガティブキーワードを含んだコンテンツを入力する必要があります。よく見るサジェスト汚染の為のコンテンツの形は、ただ検索キーワードとネガティブキーワードをひたすら書き込み続けるという方法です。

2chにはサジェスト汚染のためにコメント欄にひたすら検索キーワードとサジェストキーワードが書き込まれているスレッドも存在します。

サジェスト汚染が起こったときの対処方法

サジェスト汚染の負のスパイラルが起きてしまった場合、サジェストされているネガティブキーワードを削除するのがもっとも効果的です。削除するための方法をご紹介します。

Googleサジェスト削除申請フォームを利用する

Googleはオートコンプリートポリシーとよばれる規定に違反しているサジェストについては削除対応するとしています。削除申請は無料なので、ネガティブワードを発見次第すぐに申請を行うことをおススメします。

お問い合わせこちら

また、具体的な削除申請対象は:

  • 暴力的または残虐な内容の検索候補
  • 露骨な性的表現、下品な表現、冒涜的な内容を含む検索候補
  • 特定の集団に対して差別的な内容の検索候補
  • 著名人に対する不適切かつ抽象的な検索候補
  • 危険な検索候補

申請したからといって何でも削除してもらえるというわけではありませんが、上記で紹介した削除申請対象に当てはまるサジェストについては精査を行った上で対応してくれるでしょう。

ここで注意として申請を行い削除されるのは、サジェストに表示されるネガティブワードだけだという点です。もし特定のキーワードに関連するネガティブな情報を掲載しているサイトが存在する場合は、検索ユーザーがたどり着く可能性を下げることは出来ますが、サイトそのものを削除することはできません。
サイトを削除したい、掲載されている情報を削除したい場合は別の方法が必要になります。

サイト運営者に連絡する

サイトや匿名の掲示板等にネガティブな内容の情報が存在すれば、サジェストにネガティブワードが現れる原因となる可能性があります。

せっかくサジェストを削除しても、情報を見た検索ユーザーがネガティブワードを含めてキーワードを検索すると結局またサジェストにあらわれることになりかねません。

そうならないためにも、サイト運営者にも連絡を取り、直接コンテンツ削除を依頼しましょう。

連絡を取る手段として、サイトに掲載されている連絡先やお問い合わせフォームを確認してみましょう。大半のサイトはこの2つのどちらかを用意しています。

コンテンツを削除してもらうために少し勇気のいる行動となりますが、被っている被害やこれから起こるであろう被害を考えると一刻も早くネガティブなコンテンツは削除する必要があります。

ネットに詳しい弁護士に相談する

サイト運営者がネガティブなコンテンツ削除を拒んだ時や、どうしても自分だけでは解決できない場合は、ネットに詳しい弁護士に依頼することをおすすめします。

インターネットサービスのガイドラインに従い、法律に基づきしっかりと対応してくれます。費用は掛かりますが、専門家を頼ることで自分自身で対応するよりはるかに負担を減らすことができます。

ただし、インターネット上のトラブルに詳しくない弁護士に依頼してしまうと、逆に被害を広げてしまうことになりかねるので、依頼する弁護士は徹底的に探しましょう。

サジェスト汚染対策の専門業者を頼る

サジェスト汚染を対策・削除する専門の業者がいるので、彼らに依頼するのも良いでしょう。

「サジェスト汚染対策業者」と検索するといくつもの業者が広告を出稿しています。

成果報酬により依頼を受けつけている業者も存在しますし、素早くサジェストのネガティブキーワードの非表示や掲示板の口コミや、サイトのコンテンツを削除・非表示させたい場合は、弁護士より専門業者への依頼をおススメします。

まとめ

いかがでしたか。

今回はサジェスト汚染について紹介しました。サジェスト汚染は、意図せず起こってしまう場合もあれば、人為的に引き起こされる場合もあります。

サジェストされるキーワードにネガティブワードが含まれることがあっても「いつかネガティブキーワードがなくなる」「ただのサジェストだから放っておいても大丈夫」というように考えないでください。

ネガティブな噂や情報は拡散力が高いです。中には事実の情報があったとしても事実無根の情報もサジェストされることが原因で企業や店舗、自分の評価が下がることにもつながりかねないので、素早く対策を取ることが大切です。


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