サイト名(サイトタイトルとも呼ぶ)は、SEO対策を行う際にとても重要な要素です。サイト名をどうつけるかによってサイトの順位が大きく変化します。
検索エンジンのクローラーはサイトを評価する際に優先順位に沿う仕組みとなっています。したがって、サイトのトップページに設定されているサイトタイトルというのは、サイトの入り口となる部分なので、もっとも優先順位の高い評価対象といえます。
今回は、SEOを意識した検索順位に良い影響を与えるサイト名の付け方と変更の差異のリスクについて紹介します。「これからサイトを立ち上げる」「サイト名の変更を考えている」という方はぜひご参考になさってください。
サイト名を付ける時に絶対に意識したいポイント
サイト名を決定するときに絶対に意識したいポイントが存在します。このポイントをおさえることで、SEO的な効果も見込めますし、サイト名のブランディングにもつながる可能性があります。
メインキーワードを含む
サイト名にサイトで主軸となるメインキーワードを含むことで、検索エンジンや検索ユーザーに対して、そのサイトがどのジャンル・業界について関連性が強いのかを知らせることができます。例えば、サイト名が
医療脱毛なら○○クリニック東京|名古屋|大阪|仙台|神戸
と設定されていて、主軸のキーワードは「医療脱毛」とします。こちらの美容クリニックは全国展開しているのですが、大阪のクリニックのページに設定されているタイトルを見ると、
大阪梅田院 | 医療脱毛なら○○クリニック
と、サイト名(メインキーワード)がページタイトルに含まれていることがわかります。
このように、サイト名にメインキーワードを含むことによって、ページタイトルにキーワードを入れなくても「○○(例:地域名)+キーワード」で上位化を狙うことが可能となります。
「このサイトは○○(キーワード)についての情報を発信している」と検索エンジンと検索ユーザーにサイトの特徴やコンセプトを認識させることはSEO対策を行う際にとても重要な要素となります。
もし、サイト名にキーワードを含むときにどのキーワードを含めばよいのか迷った場合は、自分の発信したいテーマについてのキーワードを選ぶのが、上手にサイト名を決めるコツです。
短くまとめる
サイト名を短くまとめることで、サイトの名前を憶えてもらいやすくなります。その結果オーガーニック検索によるアクセスの他、サイト名での指名検索により更なるアクセスが見込めます。
また、覚えやすい名前は、友人など人に紹介しやすく、SNSなどでシェアされやすいといったメリットがあります。
アクセスが徐々に増えてくれば、サイト名がブランディングになるので、固定のユーザーを獲得したい場合は、覚えてもらいやすい短いサイト名や社名や自分の名前をシンプルに入れ込むことを意識すると良いでしょう。
しかし、シンプルでキャッチ―な名前を付ける際の注意点として、すでに商標登録されている場合があるので、サイト名を決定する前にかぶっていないか確認するようにしてください。
別サイトと被らない
気に入ったサイト名を思いついてもすでに別サイトで使用されているサイト名の場合は、使用することを控えましょう。
別サイトとサイト名が被ることで「真似をしている」「パクリサイト」などとあらぬ誤解を生むことになりかねません。
また、先行優位なSEOの世界では、サイト名が同じ別サイトよりサイト名で検索した際の順位を高めることは大変困難です。
自身のサイトが素晴らしく成長した時にも、同じサイト名の別サイトへユーザーが流れてしまう可能性もあるので、サイト名は絶対に被らないものを選びましょう。
サイト名を変更した時のリスクとは
すでにサイトを運営している場合は、途中からサイト名を変更することになります。その場合は、SEOにどのような影響があるのか気になりますよね。
サイト名の変更で具体的にどのような変化があったかは、Googleの提供しているツール「Search Console」で掲載順位・表示回数・クリック数の3点から確認することができます。
サイト名を変えるとこれまでサイトを訪問してくれていたユーザーが離れてしまう可能性もありますし、ほとんどの場合、一時的に検索順位が下がりクリック数も減少する傾向にあります。
上記でもお伝えしましたが、サイト名はもっとも優先順位の高い評価対象といえます。サイト名を変更しただけで、なぜそこまで検索順位に影響があるかというと、それはGoogleが健全なサイトを高く評価するからです。
検索エンジンは、健全性が高く、有益な情報を提供しているサイトに高評価を与え、さらに多くのユーザーがサイトを訪れるように検索需位を上げてくれます。
サイト名を変えるということは、すでに存在するコンテンツやサイト全体のコンセプトとずれが生じるリスクがあります。
サイト名とサイトのコンセプトが一致しない場合は健全なサイトと認識されなくなり、サイト全体の評価が下がる恐れもあります。
サイト名を変更する際は、「こっちのキーワードの方が良いな」「サイト名短くした方が覚えられるかも」など行き当たりばったりの思い付きで変えないようにすること。
変える前は、サイト内コンテンツと関連性があるか、そして変えた後のリスクをしっかり考えた上で変えるようにしましょう。
リスクがない場合もある
サイト名を変更しても、サイト状態が以下のような場合は比較的悪い影響が少ないと言われています。
- サイトを作成して日が短い(サイト名が浸透していない)
- サイトのアクセス数が少ない
- サイト名を用いた被リンクが設置されていない
こんな場合は、サイトは存在しますがネット上に広まっていないため、存在しないも同然なのでアクセス数を増やすために積極的にサイト名の変更をおすすめします。
サイト名を変更した際に必ずやるべきこと
サイト名を変更した場合は、アクセス数などが一時的に減少することを先ほどお伝えしました。
その悪影響を少しでも和らげるために行っていただきたいことがいくつかあります。変更した際は、これからご紹介する方法を必ず実行することをおすすめします。
Search Consoleでクロールを申請/サイトマップを提出
サイト名を変えてもすぐにそれが検索結果に反映するとは限りません。
できるだけ素早く変更内容を反映させるために、Search ConsoleのURL検査からクロール申請のリクエストを行いましょう。申請することで通常より早くクローラーがサイトを訪れます。
ただし、クロール申請は1ページずつ申請しなければならない上に回数制限があります。
サイト内に何十何百というページが存在する場合は、最新のサイトマップをSearch Consoleから提出することで、サイト内全ページに関する情報を伝えることができます。
これにより、クローラーがサイト情報を認識しやすくなるので、結果的に変更内容がインデックスされるまでの時間を短縮することに繋がります。
サイト名を変更後、こちらから何もアクションを起こさなかった場合は、クローラーが巡回に訪れず、何か月も変更内容が反映されないこともあります。
ですので、必ずSearch Consoleからのクロール申請の確認、またはサイトマップ提出を忘れずに行いましょう。
SNSなど外部サービスのプロフィールを変更
サイトの新着情報を発信するため、固定ファンを作る目的などでFacebookやTwitterといったSNSを利用している場合、またはランキングサイトやアフィリエイトサイトをASPなどに自分のサイトを登録している場合は、サイト名の変更と同時に、それらの登録情報に設定されているサイト名も変更しましょう。
リンク元の外部サイトにサイト名の変更を依頼
可能であれば、外部のサイトで被リンクに設定されているアンカーテキストなど変更前のサイト名が使用されている場合は、変更後のサイト名に修正してもらうようにサイトの運営者に連絡を取って変更の依頼をしましょう。
質の良い被リンクの数によって検索エンジンはサイトを高く評価します。変更前の名前が使用されている被リンクがいくつも存在した場合、本来得ることが出来るSEO効果が発揮されない可能性があります。
さらに、旧サイト名が多く存在すればクローラーが新しいサイト名を認識するまでの時間がより長くなる恐れもあります。
被リンクの操作は自分だけではできない作業です。被リンクが貼られているサイトが知り合いや友人ではない限り依頼しても対応してもらえる可能性は限りなく少ないです。
対応してもらえる望みは薄いですが、サイト名変更の際は、一応SNSやお問い合わせフォームなどから運営者に連絡を取ってみましょう。
まとめ
SEO対策を行う上で、サイト名はとても重要です。これからサイトを立ち上げる人も、これまで使用してきたサイト名の変更を考える方も今回紹介させていただいたサイト名変更の際のポイントやリスクを考えて実行してください。
サイト名の変更だけでなくSEO対策には大なり小なりリスクはあるので、サイト名の変更は必要かどうなのかを見極めることが重要です。
もし、行う場合は、変更後に取るべき手段をしっかりと確認して、悪影響を最小限に抑えるように準備をしておきましょう。