検索エンジンの結果には、WEBページと一緒にPDFファイルも表示されます。すなわち、WEBページと同様にPDFファイルもSEO対策を行うことが可能といえます。
もし、企業や店舗、個人でPDFファイルを公開している場合、SEO対策を行えば、検索エンジンに評価され上位表示できる可能性があります。
この記事ではPDFファイルのSEO対策について紹介します。
PDFファイルとWEBページはファイル形式が異なる
PDFファイルのSEO対策方法を紹介する前にWEBページと異なる点について紹介します。大きく異なる点はファイル形式です。
WEBページはHTML形式で、PDFファイルはテキスト形式です。
HTML形式のWEBページは、タグを使用して検索エンジンに対してタイトルや見出しなどSEO対策上重要なポイントを伝えることができます。
その一方で、PDFファイルはテキスト形式です。WEBページとは異なるSEO対策を行う必要があります。
読み手への工夫をする
PDFファイルはHTML形式ではないので、検索エンジンはテキスト情報から評価します。
検索エンジンに内容を正しく理解させるためにも、テキスト内にキーワードを適度にちりばめることが重要となります。さらに、テキストの冒頭と末尾に要約と結論を書くことはページのSEO対策と同様に大切です。
PDFファイルはWEBページとは異なり、書籍に近いものがあります。ですので、飛ばし読みを想定して作成するのではなく、最後まで内容を読み進められるテキストの作成を心がけることが重要です。
そのため、読みやすい文章でまとめることも大切ですが、読み応えのあるコンテンツを用意することも必要となります。
PDFファイルのSEO対策
上記でもお伝えしましたが、PDFファイルも検索結果に表示されます。しかしWEBページと比べると認識される可能性が圧倒的に低いのでSEO対策を行ったとしてもなかなか上位表示されないことが多いです。
しかし、SEO対策は存在します。アドビが提供するソフトウェア「Adobe Acrobat」を使用することで、PDFファイルに以下の情報を設定することができます。
- タイトル
- サブタイトル
- キーワード
タイトル
Adobe Acrobatで設定できるタイトルは、HTML形式のtitleタグにあたります。検索結果に表示されるタイトル部分になるので、魅力的でクリックされやすい文言を設定することがポイントです。
ここで設定するタイトルはPDFのファイル名と違います。必ずタイトルが設定されているか確認しましょう。
サブタイトル
これはHTML形式の「meta descriptionタグ」部分となります。検索結果でタイトルの下にあらわれるコンテンツ内容を端的にまとめられている文章となるので、こちらも魅力的な説明文を記載すると良いでしょう。
キーワード
HTML形式の「meta keywordsタグ」にあたります。直接的なSEO対策の影響は小さいかもしれませんが、PDFファイルに関連するキーワードを設定する事をおススメします。
PDFファイルに向けた被リンク効果
PDFファイル内での直接的なSEO対策ではありませんが、WEBページと同様にPDFファイルにも被リンク効果はあります。
ですので、PDFファイルをリンク先に設定する際はアンカーテキスト(リンクが設定される文章)に「初心者におすすめのSEO対策のまとめ情報はこちらをクリック」のような文言を記載しましょう。
そうすれば、検索エンジンにリンク先のPDFファイルの内容を正しく伝えることができるので、SEO効果も期待できます。
この時の注意点として、「こちらをクリック」のみをアンカーテキストに設定してしまうと、PDFファイルの内容を検索エンジンに正しく伝えられなくなります。
「こちらをクリック」だけでは内容が何なのかが伝わりません。内容を説明している文言は全てアンカーテキストとして設定しましょう。
また、PDFファイルに設置されたリンクもWEBページに設置されたリンクと同様にPageRankを渡すことをGoogleは公式に発表しています。
詳細はこちら:https://www.seroundtable.com/google-pdf-links-pagerank-20573.html
上位化させたいWEBページのリンクを設置したPDFファイルが存在すれば、被リンク数が増えることになるので、多少は検索順位に影響を与えるでしょうが、無理やりリンクを設置したPDFファイルが大量に存在すると検索順位に悪い影響を与えることに繋がる恐れがあるので気をつけましょう。
PDFのSEO対策を行う上での注意点
PDFファイルのSEO対策を行う上で注意するポイントがいくつかあるので紹介します。
重複にならないように気をつける
インターネット上の重複コンテンツを確認する方法に「”文章”」で検索する方法があります。
重複コンテンツが存在する場合は、検索結果にいくつものページが表示されます。
自身のサイトがオリジナルの文章であっても検索結果で1位以下に自身のサイトがランクインしている場合は、検索エンジンにオリジナルの文章だと認識されていない可能性があるので修正する必要があります。
この検索結果にはPDFファイルもWEBページと同様に表示されます。
PDFファイルも重複コンテンツとして検索エンジンに認識される恐れがあるので、すでにWEBページで公開されている情報と同様のPDFファイルを作成することは控えましょう。WEBページの場合も同様です。
どうしても重複する内容をWEBページとPDFファイルで公開する場合は、優先させたい対象へ向けてWEBページならcanonicalタグを設置、PDFファイルならrel=”canonical”HTTP ヘッダーを使用してURLの正規化を行ってください。
詳しくはこちら。
画像は認識されない
PDFファイルは、テキスト部分しか読み込まれることはないと説明しました。したがって、画像の内容は検索エンジンに伝えることが出来ません。
ですので、前述したPDFファイルのSEO対策内容を確認して、SEO対策の設定が出来る箇所はしっかりと記載することがとても重要となります。
まとめ
今回はPDFファイルのSEO対策の方法について紹介しました。
WEBページと同様にSEO対策を行うことが多少はできますが、PDFファイルはWEBページと比べると基本的には、SEO対策には不向きといえます。
ですので、インターネット上で情報を発信する際は、出来る限りWEBページを作成することをおすすめします。
もし、PDFファイルで発信する際は、出来る限りのSEO対策を行うことを忘れないようにしましょう。