このページでは、URLを最適化することでSEO効果が高まり検索順位に良い影響を与えることが出来るのか、そして日本語URLのSEO効果とメリット・デメリットについて紹介します。
検索エンジンとURLの関係は?
URLに上位化させたいキーワードを含むと検索順位に良い影響を与えるという噂を聞いたことがある方もいるかと思います。このトピックについてGoogleからはURLとSEO対策の関係について内容が発表されています。
Googleの見解
2016年1月27日のGoogle SEO office-hoursでGoogleのジョンミュラー氏は、URLにキーワードを含むことは、「SEO上のとても小さな要因にはなる」と回答しています。
また、2017年3月9日にはTwitterで、URL内のキーワードがSEOにおいて過大評価されていることと、URLはユーザーのために作ることを推奨しています。
Structure not so much (1 out of 7), but all URL changes take time and can be painful. Choose and keep for the long run.
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) August 14, 2017
さらに、2020年8月にもTwitterで、前回と同じようにURLのSEO効果は少ないということと、URLはSEOを意識するよりユーザーに役立つものを作ることを一貫して推奨しています。
そして、最近2021年3月のGoogle SEO office-hoursで再度URLにキーワードを含むことのSEO効果は極めて少ないと伝えています。
何度も、URLとSEO効果についてGoogleのジョンミュラー氏はそこまで大きくないと伝えていますが本当のところはどうなのでしょうか。
Domain name or URL length is not a factor. Shorter is not better for SEO. Maybe better or easier for marketing, which is separate.
We do use length lightly for canonicalization, but that’s choosing between 2 versions of the same thing (eg, /home/ vs /home/index.html).
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) February 9, 2021
クロラボの経験と意見「URLにキーワードを含むことはSEO効果がある」
クロラボはこれまで新規ドメインでサイトを立ち上げいくつものキーワードで上位化させてきた経験があります。
英語圏のサイトで上位化しているページを確認してもキーワードが含まれていることは極めて多いです。それを見習って、上位化している全てのページのURLには上位化させたいキーワードを含んでいます。
SEO対策を行う上でキーワードを含んでいるに違いはありませんが、その他にもキーワードを含むことでユーザーにページ内容をわかりやすく伝えたいという想いもあります。
なぜ、URLにキーワードを含んでも効果がないという人が多いのか?
日本語でSEOとURLの関係について解説しているサイトが数多くありますが、ほとんどのサイトで「URLにキーワードを含んでもあまり効果がない」と説明しています。
そのような記事を書いている全員が全員そうではないと思いますが、企業が運営している大きなメディアでページを作成するライターまたはSEO技術者は、URLの効果について知っているのか疑問に思います。
ドメインパワー (Domain Authority) が強くて、発信力があるサイトが既に構築されている状態であれば、ある程度まともな内容の記事を書いてURLに手を加えなかったとしても上位表示されてしまいます。
さらに、Googleが情報を発表したとしても全て本当のことを伝えているとは限りません。偉い人に言われたことは何でも鵜呑みにするのではなく、本当に成功している人の意見や検証を行った人の意見の方が参考になるでしょう。
ドメインパワーが弱い、新規で立ち上げた運営歴が浅いサイトなど、SEO対策を行う場合はキーワードをURLに含むことをおすすめします。
Googleと相性の良いURLとは?
SEOを意識してもしなかったとしてもGoogleと相性が良いURLはどのようなものなのか紹介します。
1. URLに複数単語が含まれる場合は区切る
URLには2000文字以上記述することが可能(誰もおそらくしない)ですが、複数の単語を含む場合はハイフン「-」を使用しましょう。
単語同士を区切る場合に、アンダーバー「_」を使用してしまう人もいるかと思いますが、アンダーバーは区切り文字として認識されず文字同士をくっつけてしまう要素となるのでご注意ください。
また、あまりにも長いURLを作成してしまうと、自動的に短縮URLに置き換えられることもあります。シンプルかつわかりやすいURLをおすすめします。
2. URL・ディレクトリの構造
URLがディレクトリの何階層目に存在するかは、検索エンジンのクローラーがページ内容を認識する際に影響します。
重要なページが深い階層に設置されていれば、クローラーがページにたどり着けない場合もあり、そうなると検索エンジンに評価されづらい可能性があります。ディレクトリを整えて、クローラビリティを整えることで、検索エンジンに重要なページを伝えることができます。
その他にも、ディレクトリを整えることで、サイト内のカテゴリ整理が出来るようになりサイトテーマが向上し、様々なキーワードで上位化する可能性が高まります。
SEOを意識したURLの設置方法
SEO効果を高めるURLはどのように作成すればよいのかを紹介します。
1. キーワードを入れる
ページ内容に沿ったキーワードをURLに含みましょう。
SEOにおいて検索順位に良い影響を与えるという理由もありますが、それ以外にもキーワードを含むことで、検索ユーザーにページ内容を伝えることにもなるからです。
SNSやメールなどでページをシェアしてもらう時に、意味不明なURLを設定しているとクリックされる可能性が低くなります。ですから、キーワードを含んでなるべくシンプルになるように心がけましょう。
2. アルファベット
ページ内容を伝えると聞くと「じゃあ日本語でURLを設定するとさらにわかりやすくなる」と考える人もいると思いますが、それは違います。
日本語を使用すると確かに分かりやすいようになると考えられますが、日本語が認識されないブラウザでは、文字化けして数字と記号で表示されることがあります。そうなった場合、検索ユーザーにURLだけではページ内容を伝えることが難しくなります。
Twitterなど文字数制限があるSNSでは、URLが日本語の場合にシェアできない恐れもあります。ですから、URLはアルファベットで記述しましょう。URL変更の際は、こちらのページをご覧ください。
3. 短くシンプルに
URLは2000文字以上記述することは出来ますが、短くシンプルなものをおススメします。キーワードを含みページ内容を検索ユーザーに伝えることが重要だとお伝えしましたが、長くなりすぎるとファイル容量が大きくなります。
SEO対策を行う上で、ファイル容量の軽量化は大切です。URLを極端に長くしてしまった場合、ファイル容量が大きくなりページを表示する速度が落ちるなど利便性を損なってしまうことになります。
URLは出来るだけ短くシンプルに、単語も省略できる場合は以下のような形で省略することをおすすめします。
/search-engine-optimization
↓
/seo
ディレクトリ階層を整える
URLの階層にはディレクトリ階層とリンク階層の2つがあります。ディレクトリ階層は、ディレクトリで分けられた大きなカテゴリの中に関連するページが存在することを指します。
関連するページをまとめることが出来るので、専門性が高まり検索エンジンに高く評価されることが期待できます。
一方でリンク階層というのは、リンクを経由してページにアクセスすることを指します。
例えば、トップページにリンクが貼られているページがあるとすれば、トップページから1クリックで移動できるので2階層目ということになります。
階層が浅ければ浅いほど検索エンジンは重要なページであると認識するので、SEO対策においてリンク階層が重要となります。上位化させたいページのリンクをトップページに設置できているのか、内部リンクの設置を工夫しましょう。
ディレクトリ階層とリンク階層を整えることで、より効率的に上位表示させることができます。ページを作成する際にディレクトリ毎に整理すること、1つのURLに同じキーワードを複数含まないことを意識してURLを作成しましょう。
https化
HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)は、検索ユーザーのデバイスとアクセスしたサイトの間で送受信されるデータの安全性と機密性を確保するためのインターネット接続プロトコルです。
検索ユーザーが安心安全にサイトにアクセスできるためにhttpsを導入することは、ユーザーの利便性が高いサイトを評価する検索エンジンは評価します。Googleの公式見解でも検索順位に良い影響を与える要素としてhttpsが挙げられています。
httpのままであれば、URLの横に「保護されていない通信」と表示され、検索ユーザーを不安にさせてしまいますのでhttps化はしっかりと行いましょう。
詳しい情報はこちら。
URLの正規化
1つのURLでページを作成したはずがいくつものURLが生成されてしまうケースが存在します。
その場合、ページ内容が一緒でもURLが異なっているのでそれぞれ異なるページとして認識し、重複コンテンツとして認識されたり、評価が分散するので検索結果に悪い影響を与えるおそれがあります。
ですから、そのようなURLはcanonicalタグを使用するか301リダイレクトを行い、1つのページにまとめることが重要です。
- https://seoauv.com/
- https://seoauv.com/index.html
- https://seoauv.com/index.php
- http://www.seoauv.com/
- http://www.seoauv.com/index.html
- http://www.seoauv.com/index.php
- https://seoauv.com/
- https://seoauv.com/index.html
- https://seoauv.com/index.php
- https://www.seoauv.com/
- https://www.seoauv.com/index.html
- https://www.seoauv.com/index.php
上記のURLは全て1つの同じページを表しています。ですから、https://seoauv.com/
に向けてcanonicalタグを設置、もしくは301リダイレクトを設定して検索エンジンに正しく評価してもらうようにする必要があります。
日本語URLのSEO効果とは?
英語でも日本語でもURLにキーワードを含むと、検索順位に与える良い影響を与えると思います。
その理由は、アルファベットを用いて英語表記でURLにキーワードを含むことで検索順位に良い影響を与える。
そして、検索結果画面でURLを見ることができるので、日本語でURLを記述していると日本人は「日本語が書かれているサイト」だと認識して安心してアクセスすることに繋がるという点で、ユーザビリティを向上させることが出来ると考えるからです。
注意点としては、日本語が認識されないブラウザやSNSでは日本語が文字化けすることもあります。その場合、日本語は数字とアルファベットに置き換えられてアクセス先をURLだけでは伝えることが出来ませんので気をつけましょう。
個人的には、英語でシンプルにURLを記述する方法を好んでいます。また、日本の言葉をアルファベットで記述するということもたまに活用しています。
日本語URLのメリット/デメリット
日本語URLのメリットとデメリットを紹介します。
メリット
SEOにおいてURLを日本語で表記することはアルファベットで表記することと比べて特別な効果をないでしょう。
しかし、日本人が日本語のURLを見た時にアルファベットで表記されているURLよりは一目で理解できるので検索結果でも目が引きやすいと考えられます。
ですから、アルファベットより日本語の場合は多少クリック率を高める効果があると言えます。クリック率が高まると検索順位にも良い影響を与えると言われているので、間接的にSEO効果があるとも言えます。
デメリット
URLに日本語が含まれていると英数字に変換されて表示されることがあります。その結果URLが非常にながくなり、自動的に短縮URLに置き換えられる可能性があります。
その場合、元々日本語のURLだったものが、英数字に置き換えられて、さらに短縮URLとなります。
その結果、被リンクを設置してもらったとしても検索エンジンからは被リンクが貼られたサイトだと認識されずにサイト評価が上がらない恐れがあります。
サーバーやアプリ、SNSによっては、英数字に変換されることがあるので、意味が分からない文字列となり、検索ユーザーにいらぬ不安を与えてしまいます。安心感を与え、信頼を獲得したい場合は、日本語URLはおすすめしません。
また、日本語をURLに含んでしまうと、理解できるのは日本人に絞られています。今後、海外の人にもサイトを見てほしいと考えるのであれば、英語URLをおすすめします。ターゲットが完全に日本人に決まっているのであれば、日本語URLで構わないでしょう。
既に配信してしまっているページのURLは変更するべき?
サイトを立ち上げる前も運営開始してからもURLについて悩むことは多いです。
これまでに、SEOの観点からURLにキーワードを含むと検索順位に良い影響を与えることを紹介してきました。もし、サイトを管理している人であれば既存のページのURLの変更を考えたのではないでしょうか?
クロラボでは、サイトで公開していたページのURLを変更したことがあります。それをする場合に内部リンクを外し、301リダイレクトを設定する等手間と時間がかかりました。サイトの規模が大きくなると多大な労力をかける必要があり、また作業中にうっかりミスすることも考えられます。
URLを最適化することで検索順位に良い影響を与えますが、無理をしてまでURLを変更する必要はないとわたしは思います。
既存のページの順位を気にする場合は、ページ内容を見返して検索ユーザーの検索意図に沿った質の高いコンテンツを作成することに力を注ぐと良いでしょう。
URLにキーワードを含むことはSEOの効果もありますが、「ユーザビリティを高める」という意味もあります。ユーザーファーストで考えた時にページが対象であれば、URLより内容を重視されると思いませんか?URLはあくまで粗品、メインディッシュは内容なのでそこを重点的に攻めると検索順位も期待できます!
まとめ
今回はSEOに良い効果があるURLと日本語URLのSEO効果について紹介しました。
おそらく、URLにキーワードを含むことでSEOにおいて良い影響を与えていると言い切っている記事は少ないと思います。
ですから、他サイトの記事も読んでいただき、どちらが正しいのかどちらの施策を選ぶのかを考えるきっかけにしてみてください。
SEO対策の方法は一つではありません。上位化させるのにいくつもの方法があるので、自身に合ったSEO対策方法が探すきっかけになれば幸いです!