Googleマップからレストランの集客を増やす。

飲食店オーナーがMEO対策に注目しなければならない理由とは?

「昔からの夢だった飲食店をようやくオープンすることができた!」このような思いで開業したはいいものの、いざ始めてみると思ったより客足が伸びず、1年と経たずに閉店に追い込まれてしまう店は珍しくありません。

それもそのはず。飲食店は比較的開業しやすい業種である反面廃業率も高く、あるデータでは開業から1年以内で約30%、2年以内で50%、3年以内では約70%もの飲食店が廃業しているという驚きの数字が出ています。

自慢の美味しい料理を提供していれば自ずとお客さんがやって来る…そういうお店も無くはないですが、それは飲食業全体から見るとほんの一握りで、実際は集客や販促に力を入れない限り生き残ることはできません。

しかし個人経営のような飲食店の場合は広告にお金をかける余裕や、そもそも宣伝を担当できる人材がいないケースも多いでしょう。そこで、本記事では小規模飲食店がやっておくべき集客方法の1つ『MEO対策』について解説していきます。

飲食店がMEO対策を取り入れるべき理由とは

MEOとは「Map Engine Optimization」の略語で、日本語では『地図エンジン最適化』という意味になります。

この地図とはGoogleマップのことを指しており、MEO対策とは特定のキーワードで検索をかけた際に表示されるGoogleマップ上での順位上位化を目的とした施策です。

検索エンジン最適化という点ではSEO(Search Engine Optimization)と共通していますが、上位化達成時の表示場所がGoogleマップ上であったり、対策を施すのがWebサイトではなくGoogleマイビジネスであったりと全体的に範囲が狭い点がSEOとは異なります。

なおMEO対策については、【MEO対策とは?】店舗経営者が知りたい施策方法を徹底解説!で詳しく解説していますので、ここでは割愛させていただきます。

興味のある方はぜひそちらもご覧ください。

それでは本題の「飲食店がMEO対策を取り入れるべき理由」について解説していきます。

MEO対策は上記でも解説している通り、Googleマップ上に各店舗のGoogleマイビジネスを上位表示させるための施策です。ではこのGoogleマップは一体どこに表示されるのか?答えは広告枠と自然検索枠の間の一番目立つ位置です。(広告掲載がない場合は一番上)

しかもこのローカル検索枠はお店の情報と一緒に店内写真も表示されるため視認性が高く、さらには食べログやぐるなびなどの大手ポータルサイトよりも上位に表示されるためユーザーからの注目を集めやすいといった効果もあります。

ポータルサイトよりもMEO対策は効果が出やすい?


いくらGoogleマイビジネスが検索結果上位に表示されるとはいえ、やはりインターネット集客と言えばポータルサイトだという方も多いでしょう。

確かにこれまで、飲食店の集客方法といえばチラシ配布やポータルサイトへの掲載がメジャーでした。実際に食べログやぐるなびなどの大手ポータルサイトはユーザー数も多いため、集客に繋がることは間違いありません。

しかし集客において一番大切なことは「継続」です。ポータルサイトは集客効果が高いですが、それに比例して掲載料も高く、プランによっては月額10万円を超えるものもあります。

一方でMEO対策は大手ポータルサイトのベーシックプランと同程度の月額料金にも関わらず、店舗周辺で来店見込みの高いユーザーのみに絞って発信できるため、継続しながら高い集客効果を得ることができます。

MEOの効果① 検索結果で上部に表示される

前述でも説明している通り、MEO対策はGoogleマイビジネスを上位表示させるための施策です。

例えば「新宿 イタリアン ランチ」などの複合キーワードで検索をかけると、検索結果で自然検索枠のポータルサイトよりも上部に表示されます。

さらにはお店の位置情報や営業時間、店内写真、口コミなども一目で認識できるため、検索結果表示の時点では文字のみのポータルサイトよりも視認性が高いと言えます。

MEOの効果② ポータルサイトよりも費用を抑えられる

飲食店向けのポータルサイトということで、食べログの料金を例に出してみましょう。

現在食べログのプランは4種類あり、それぞれの月額固定料金に合わせて利用できるサービスが違ってきます。

料金はそれぞれ100,000円、50,000円、25,000円、10,000円で、そこからネット予約人数に応じた従量料金がプラスされます。

そして当然ながら金額が大きいプランほど利用できるサービスが豊富だったり、優先的に表示してくれたりしますので、集客を考えているならば最低でも25,000円のベーシックプランからになります。

ところが資金力のある店ならば月額10万円でもポンと出せてしまうため、競合が密集しているようなエリアだと結局のところ、資金力の差で小規模飲食店は負けてしまいます。

しかしMEO対策ならば食べログのベーシックプランとほぼ同程度の価格帯にも関わらず、検索結果で食べログよりも上位に表示することができます。

もちろんこういったポータルサイトへの掲載も1つの集客方法ではありますが、少なくとも初めてネット集客を行うお店や競合エリアで新しくオープンするお店の場合は、最初から高額な広告掲載をするよりもまずはMEO対策で集客効果を図るのが良いでしょう。

MEO対策で掲載順位を上げるための必須条件とは


MEO対策は各店舗のGoogleマイビジネスを上位表示させるための施策です。そしてSEO対策と同様にGoogleからの評価を受けない限り上位へ行くことはできません。

そのためMEO対策を行う際はまず、Googleから上位表示に適したコンテンツであると認識してもらえるようGoogleマイビジネスを充実させることが最重要課題です。

Googleが掲載順位を決定する10の要素

①ビジネス名

まずはビジネス名(店舗名)を入力します。これはGoogleの検索結果やGoogleマップ上で表示される店舗名なので正しく入力しましょう。

なおこの時、「24時間営業」や「割引特典あり」など不必要な単語を追加するとGoogleからペナルティを受ける可能性があるため、必ずビジネス名だけ表記しましょう。

②住所

MEO(ローカル検索)を決定付ける3大要素「関連性」「距離」「知名度」において、「距離」は大きな役割を持っています。

これは地域名を含めた検索キーワードで検索をかけた際、ユーザーの現在地から近い店舗ほど上位表示されやすくなるからであり、住所を正しく入力していればルート案内で近くにいるユーザーに対して強力なアプローチができます。

なお、出張型サービスやデリバリーサービスなど所在地以外でビジネスを行う業種の場合は、サービスを提供する地域名で設定することもできます。

③カテゴリ

ビジネスの事業内容を選択します。検索するユーザーに探し出してもらえるよう正しいカテゴリを選択しましょう。

ちなみに複数入力できますが、欲張ってかけ離れた業種まで入力してしまうのは不適当です。きちんと事業内容にマッチしたものだけを選びましょう。

④写真

写真が掲載されているのと無いのとでは集客に大きな差が出ます。またGoogleはユーザーの利便性を最も重視しているため、写真の掲載頻度も評価において重要な要素となります。

一度掲載したら終わりではなく、週1回程度を目安に店内写真やメニュー写真を更新しましょう。

⑤投稿

お店の最新情報などを定期的に投稿しましょう。Googleからの評価はもちろん、集客においても常に新しい情報を発信することはリピート率向上に有効です。

週1回など投稿する期間を設定し、継続して最新情報を発信していきましょう。

⑥口コミ

口コミ(レビュー)は掲載順位・来店数共に大きな影響を与えます。良い口コミが多ければ多いほど上位表示されやすく、またユーザーに対しても良い印象を与えるため新規顧客の獲得に繋がります。

ただし自作自演の口コミはお店の信用を失うだけでなく、Googleからもガイドライン違反のスパム行為とみなされるため止めておきましょう。

⑦返信

頂いた口コミに返信するのも評価の対象となります。

また、返信を行うことで口コミを書いたユーザーはもちろんその他のユーザーからの信頼性も高くなり、更なる口コミ数獲得に繋がります。日々口コミをチェックし、1つ1つ丁寧に返信していきましょう。

時には悪い口コミを書かれたりもしますが、それに対しても誠実に対応すれば評価が下がることはないでしょう。

⑧サイテーション

サイテーションとは引用・言及という意味で、SEO対策における被リンクと同じような効果を持ちます。

他サイトやSNSでどれだけ引用・言及されているかによって評価されるため、より多くのサイテーションを集められるようTwitterやInstagramなどを活用してお店の情報を発信しましょう。

また、サイテーションについて詳しい内容はこちらから読めます。

⑨Webサイト

自社のWebサイトがある場合は必ず入力しておきましょう。Webの情報はMEOにおける「知名度」に影響するほか、ユーザーに対してもWebサイトがあることで安心感を与えられます。

⑩検索キーワード

自社サービスに関連するキーワードが店舗情報や投稿内容、口コミなどにどれだけ含まれているかによっても評価の対象となります。

飲食店がMEO対策を行う場合のメリット

ここまでMEO対策やGoogleマイビジネスについて解説してきました。

では実際に飲食店がMEO対策を行うとどのようなメリットがあるのか?そしてどういったデメリットが危惧されるのか?こちらではその2点について解説していきます。

メリット① 費用対効果が高い

MEOはGoogleマップ上での上位表示を目的としているため、あくまでも対策範囲は自店舗周辺の地域だけです。

したがってSEO対策やリスティング広告、ポータルサイトへの掲載よりも費用が抑えられ、尚且つ上位化達成した際にはそれらよりも目立つ位置(ローカル検索エリア)に表示されます。

またエリア周辺に競合が少ない場合は、Googleマイビジネスの登録を済ませているだけで上位表示されるケースもあるため費用対効果が高いです。

メリット② 来店客数が上がる

MEO対策を行うことで、「地域名+業種(サービス名)」などの特定キーワードで検索をかけたユーザーを呼び込みやすくなります。

これはGoogleマップがユーザーの位置情報をもとに周辺エリアの店舗を表示するからであり、今現在店を探している来店意欲の高いユーザーに向けて強くアプローチすることができます。

例えば、「新宿 イタリアン ランチ」などのキーワードで検索をかけるユーザーの多くは新宿付近でイタリアンのランチを提供している店を探しているため、検索結果を見た後来店する確率が高いと言えます。

メリット③ 比較的短期間で効果が表れる

競合が多いエリアは、資金力のあるお店ほどポータルサイトで高額な広告掲載をしています。

そんな所に資金力の少ないお店が立ち向かうのは不利なため、より効果的にアピールしたい場合はポータルサイトとは別でMEO対策を行うと良いでしょう。

なお、エリアや競合の数によっては導入して1週間程度で上位化達成できるケースもあるため、比較的短期間で効果が表れるという点でも小規模飲食店には有効です。

MEO対策のデメリット

MEO対策は費用対効果が高く短期間で効果が表れるといったメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。

デメリット① ユーザーから悪い評価を受けることもある

Googleマイビジネスには口コミを投稿・閲覧できる機能が搭載されているため、多くの口コミを集めることは上位表示にもユーザーからの信頼獲得にも繋がります。

しかしお店を経営している以上、どうしても悪い口コミは避けられません。

すべてのユーザーが満足できるサービスを提供することは不可能なため仕方のないことですが、かといって悪い口コミを放置しているとお店を信用にも影響します。

悪い口コミを見たユーザーが離脱してしまわないよう、たとえ理不尽な内容であっても誠実に対応することを心がけましょう。丁寧に返信すれば評価が下がることはまずありません。

ただし、いわれのない誹謗中傷など悪質な口コミの場合は、Googleマイビジネスから「不適切なクチコミ」として削除依頼を出しましょう。

アルゴリズムの変更が順位に影響する

Googleは常にユーザーへ有益な情報を届けられるよう、定期的にコアアルゴリズムアップデートを実施しています。

ゆえにSEOやMEOはアルゴリズムの変更に対して影響を受けやすく、これまで上位表示できていたのにある日突然順位変動するケースも珍しくありません。

そのため安定したMEO対策を行いたい場合は、そういった事態にも即対応できる専門業者に依頼することをおすすめします。

Googleマイビジネスの登録手順


では最後に、あなたのお店がGoogleマイビジネスの登録及びオーナー確認まで済ませているかチェックしましょう。

Googleマイビジネスには店舗情報の登録の他にオーナー確認という項目があります。

登録&オーナー確認まで済んでいればOKですが、「登録は完了しているがオーナー確認は済んでいない」という場合や、「まだ何も登録していない」という場合は今すぐ確認しましょう。

Googleマイビジネスの登録確認

まずはGoogleのトップページにアクセスし、「マップ」のアイコンをクリックします。

次に店舗名や店舗住所などを検索窓に入力し検索します。

するとマイビジネスの情報が出てきますが、ここで「ビジネスオーナーですか?」の表示が出た場合は、登録はされているがオーナー確認は済んでいないということになります。

もし、店舗名や住所を正確に入力しているのに何も情報が出てこない場合は、Googleマイビジネスの登録がされていないということになります。

その場合はまずお店用のGoogleアカウントを用意し、マイビジネスに登録(リスティングを作成)していきましょう。

Googleマイビジネスのオーナー確認

マイビジネスの登録が済んだら次はオーナー確認を完了させます。

ちなみにオーナー確認とは言わば本人確認のことで、事業関係者以外の第三者が勝手にGoogleマイビジネスの設定をして誹謗中傷などの荒らし行為を行わないようにする意味があります。

確認コードの取得方法としては、「電話」「ハガキ」「メール」の3つから選択できます。

1. 電話

自動通話でコード取得ができるため、この中だと一番簡単かつ早くておすすめです。

マイビジネスに登録している電話番号が表示されますので、その下の青い「通話」ボタンをクリックします。

するとその電話番号宛に自動音声で電話がかかってきますので、通知された確認コードを入力すれば確認完了です。

2. ハガキ

ハガキを選択した場合はGoogleから確認コードが印刷されたハガキが郵送されます。

到着までに2週間程度かかりますが、その間はなるべく店舗情報の編集を行わないようにしましょう。到着後に確認コードを入力すれば確認完了です。

なお、確認コードの有効期限は30日ですので、もしハガキを紛失してしまった場合や受け取りが遅れて期限が過ぎてしまった場合は別のコードをリクエストしましょう。

3. メール

メールで確認コードを取得する場合は、以下の2つの条件が揃っている場合に限ります。

  • 公式サイト内にメールアドレスが記載されている。
  • Googleマイビジネスに公式サイトのURLを設定している。

Googleが公式サイトのメールアドレスを認識していない場合は、メールでのオーナー確認ができません。またメールオプション自体表示されないため、基本は電話かハガキどちらかの選択になります。

なお、Googleマイビジネスのオーナー確認の手順についてはこちらでも詳しく解説しています。

まとめ

これからの時代、飲食店の経営は更なる困難を迎えることでしょう。

しかし2021年1月には国内での端末所有のスマートフォン比率が92.8%に達しており、今後はさらにGoogleマイビジネスを見てから来店するユーザーが増えると予想されます。

MEO対策はSEO対策と比べると費用や効果が表れるまでの期間が少なめで、尚且つ積極的に取り組んでいる店がまだ少ないという現状です。

そのため集客に悩んでいる飲食店のオーナー様は、ライバルの少ない今のうちにMEO対策の導入を検討されることをおすすめします。


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